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アニキの友達M君の悲劇 その3 [哲学]

 「M君三大悲劇」は今回でラストになる。この3話目はかなり下品なので最後に持ってきた。では、紹介しよう。
 学校が休みのある日、M君とイベントに遊びに行った時の話だ。そこはものすごい人の数で、歩くのもままならない状態だった。二人ともトイレに行きたくなり、辺りのトイレを探し、そばまで行ってみると人が並んでいた。列はトイレの外まで繋がっており、最後尾まで数十メートルはあった。しかたなくアニキ達も並んだ。なかなか先へ進まない状況だったが、何とかトイレ内は入った。
 そこからは、いくつかの便器に分かれて並ぶのだが、当時は80年代である。まだ、各便器の後ろにそれぞれ並ぶ時代だ。アニキとM君は別々の列に並んだ。M君の列を見ると、M君の後ろに子どもが3人並んでいた。すると、子どもの一人がM君に向かって、「おちんちんの小さい人は、向こうの小さな便器にしないといけないんだぞ。」と、言った。子どもの指さす方には、確かに子ども用と思われる小さな便器があり、空いていた。「じゃあ、おまえたち用じゃないか」とM君がいうと、「いや、お兄ちゃんのおちんちんは俺のより小さい。」と子どもに言われた。頭にきたM君は、「俺の方がおまえらより大きいに決まってるじゃないか!」と声を張り上げ、「じゃ、先にやらせてやるから、見せてみろ。」と言い、子どもに譲り、先に用を足させていた。成り行きが気になったが、こっちの列もアニキの番が回ってきたので、用を足し終わってから、M君の方を見た。すると、並んでいたはずのM君の姿がどこにもない。辺りを探してみると、遠くの子ども用の便器で用を足しているM君の姿があった。用を済ませたあと、M君は言った。「この世の中、理不尽なこともあるものだ。ガキに負けた。」と、ボソッと言った。
 そうなのだ、M君は意気込んだ割に、ガキにその大きさで負けていたのだ。たぶん相手は、小学校1,2年生ぐらいだったと思う。大人げないとはどっちを指して言えばよかったのだろうか。M君も、「まあ、あんなガキどもにはもう二度と会わないから、別に気にしないよ。」と強がっていた。

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