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自分の土俵で闘え!「続編」(4/5) ~交渉はツーマンセル~ [哲学]

 先日も話したが、交渉とは「気」のやりとりだ。「気」を奪ったり気を取られたりと、交渉中ずっとそれが行われる。最後の「気」を完全に奪った方が交渉に勝つことになる。相手の「気」を容易に奪うことができるそのシチュエーションが土俵である。自分の土俵に持ち込んで相手の「気」を完全に抜き取る。「気」を抜き取られた相手は完全喪失の状態となり、交渉においては相手の思うツボだ。白旗を揚げることになる。
 じゃあ、どうするか?運良く相手から「気」を取り戻せたなら反撃開始だ。そうだ、相手の土俵が何であるかを見極める。こちらの弱みの追求を早く止めさせて他の土俵にすり替える。一見難しそうだが、冷静になれば穴が見えてくる。今度はそこで相手を突くのだ。それができた時、そこがこちらの土俵になったということだ。交渉である以上必ず穴はお互いにあるもの。自分の穴を攻められたくないものだから、相手はこちらの穴を攻めてくことになる。だから、議論の内容のすり替えが必ず必要となる。
 そして何度も言うが、「気」は一瞬にして抜かれる。「気」が持っていかれると取り戻すのに苦労する。そう、「気」を持っていかれると、エネルギーが失われた状態で闘わなければならないから、大変苦労する。あせりがあり、意識がもうろうとする中で何とか土俵をすり替えなければならない。経験値が大いに重要だが、こうならないための簡単な対策はある。
 それは、交渉事は2人以上で臨めということだ。交渉は必ず2人かそれ以上で臨まなければならない。これで「気」が取られっぱなしにはならない。自分の「気」を相手に取られたら、もう一人が冷静にそれを取り戻せばいい。交渉時はメインスピーカーがいてやりとりする場面がほとんどだ。相棒はその様子を冷静に観察し、こちらが相手の土俵で闘っていると察したらすかさず横から口を挟む。そこで「気」の抜き取りが中断されるから、今度は「気」を抜き取られていたメインスピーカーが、深呼吸でもして冷静さを取り戻し相手の隙を狙えばいい。自分に代わって交渉している相棒が今後は「気」を取られたら、また自分が助け船を出す。この繰り返しで相手を弱らせる。ツーマンセルとはそういう交代作戦であり、人数は別に3人でもいい。それ以上は統制が取れないのでやめた方がいいもしれない。交渉については、後日ブログサラリーマンの謎「交渉」で詳しく話すとしよう。
 だから、アニキは「交渉は絶対に2人以上でやれ」という。バカな奴は、膝を交えて相手じっくりサシで話し合うなんて悠長ことを言っているから、逆にやられるのだ。いくら気心が知れていても、所詮はサラリーマンだ。それぞれの立場があり、会社の利益で動くもんだ。彼らも自分の上司から命令を与えられているわけで、いくら気心が知れているからといっても友達ではないのだ。友達感覚だと思って乗り込んでいくその「気の状態」は、逆に無防備。単純な一言で一気に「気」を持っているかれるほどの無防備な状態なのだ。だから、一人で交渉に行きそこで一気に「気」を絡め取られたなら、誰もそこから救い出せない。「気」を吸い取られた状態で、一人で相手の土俵から抜け出るのは至難の業だと言いたい。そう、一人でいる時に流砂に飲み込まれたらまず助からない。それと同じだ。だからアニキは、交渉は一人で行くな!と言うのだ。絶対にツーマンセルで行くべきで、それが交渉のセオリーだ。
日本人は誰かに自分の交渉の弱腰を見せたくないものだから、一人で交渉に臨んだりする。そして、大概、交渉は失敗に終わるのだが、帰りの道すがら上司への言い訳を考える。相手に押し切られ不利な結果に終わった交渉に対して、正当性のあるストーリーに無理矢理書き換えているだけだ。商売を守るためにしかたなかったと。
 能力がないサラリーマンほど、交渉中の状況を誰かに見られたくないものだ。例えば、自分の上司部長がひとりで取引先に行くような輩だったら、大概実力ゼロの人間だ。部下を連れた交渉で滅多打ちにされた姿の方がかっこいいということに気がつかないバカ者だ。上司のかっこよさがわかってない。アニキ過去ブログ「かっこよさの定義」を読んで勉強してくれと言いたくなる。

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