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自分の土俵で闘え!「続編」(3/5) ~「かまし」をかわせ~ [哲学]

 交渉という場面において相手はこちらの弱みを突いてくるのだが、弱みがどこにあるのかわからない場合がある。そう、相手の弱みがわからないと、「気」を自分の土俵に引きずりこめないから、どこに弱みがあるのかを確認する作業が必要になる。それがかましである。かましは探りだ。かましで弱みを探り、かましでひるんだことが確認できたのなら、そこから徹底的に追い込まれる。かましでひるんだ瞬間に、自分の「気」は相手の土俵の中だ。まるで、ナルトに出てくるサスケの瞳術の中にいるようなものだ。この表現がわかりやすいかな?だから、かましにひるまないように適当に受け流す胆力の磨きも大事だ。かましにひるまないということは、自分の「気」が相手の土俵へ引きずりこまれるのをまずは防いだということだ。言葉で返すから「気」を持っていかれるんじゃないか?という質問をよく受けるが、口に出さなくても、相手はかましにひるんだかどうかをこちらの目を見て判断する。目が泳いだり、目がひるんだ瞬間を見逃さないものだ。目は口ほどに物を言う。だから、昔の帝は常に帳の向こうにいたのだ。
 まあ、その話はおいといて、とりあえず相手のかましにひるまなかったら、第一ステップはクリアだ。まだ、相手との交渉は五分五分だ。こちらの弱みを相手はまだ掴んでないわけだ。すると、次に相手は交渉する中身に入ってきて弱みを探ろうとする。話をいろいろな方向へ振ってこちらの状況を探る。そのときに相手は自分の立場を利用する。売る立場ならそのことを盾に取る。買う側はそれだけで負けてしまう。とにかく、相手は弱みを探りマウントポジションを取ろうとする。格闘技と同じで常に隙を突かれないように気をつけなければならない。
 で、相手はこちらの弱みを掴んで攻めてきたなら、もう自分の「気」は相手の土俵上である。交渉において相手が有利なポジションで話す時、すでに相手の土俵にいるわけだからすぐにそこから出ることを考えなければならない。いつまでも相手の土俵にいたのではこちらはやられてしまう。ではどうするか?
 まずは、相手の土俵に入ったなと冷静に感じることが大事だ。相手が有利にガンガン攻められる状況では、案外頭が真っ白な状態、いわばパニックを起こしている状態だ。それは相手の罠であり、相手が自分に馬乗りになりボコボコにしているマウントポジション状態だ。そう、まずは冷静に状況を見ることだ。「俺は相手の土俵に入ったな」と分析できたなら、頭は冷静だ。その状態の心にする。すると相手は、こちらの目を見る。マウントポジションを取って、ガンガン弱みを突いてくるが、冷静な目でそれを見ているこちら側がいれば、完全にこちらが土俵にいないことを感じる。それを相手が感じた瞬間、相手の気が緩む。完全にマウントポジションを取り、相手の「気」を奪ったと思っていたのにそうなってない現実を受け止めた瞬間に、自分の持っていかれた「気」の数%がこちらに戻る。これが重要だ。もどった「気」は自分の本体にかろうじて残った気にプラスされ、少し冷静な判断ができるようになる。
 ただ、数%の「気」の力では到底相手には勝てない。せいぜい五分五分に持ち込むのが精一杯だ。だから、一般人は「今日は不利だから」と次回へと交渉を繋ぐことを考えてしまう。「再度検討します」や「一旦持ち帰ります」などの対応を見たことあるだろ。これが交渉の出直しである。この不利な状態を何とか抜け出して、自分の上司の力を借りたりアイデアを相談する時間が必要となるわけだ。家庭の奥さんとの交渉に対しては「わかったよ」「もういい」などの逃げ腰撤退だな。「何がわかったの?」「『もういい』とはなによ?」と追いかけられるが、ダンナは早々にベッドに退散して策を練るのだ。


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