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人生テクニック「上位概念」(7/8) ~悪魔のささやき~ [哲学]

 物事の判断を上位概念に当てはめて判断する。これが芯のある男の頭の中身だ。これで決断力が磨かれる。しかもすばやい判断ができるようになる。それよりもすごいのは、すばやい判断の理由がきちんと理論立てて説明できる点にある。行き当たりばったりのその場しのぎの判断ではないのだ。上っ面だけの薄っぺらい男とは、ここが違う。まさに、芯のある決断ができる男なのだ。ここに女が惚れる男のかっこよさひとつがある。
 上位概念とは、究極の選択をするときの判断基準だが、いろんな使い方がある。会社の社長が使う使い方の例を一つあげよう。サラリーマンの謎「給料」でも話した通り、社長にとって、商品と従業員のどっちが大事かとなると、その会社の商品に魅力があるかどうかで決まる。商品に魅力があれば商品が大事、商品に魅力がなければ売り子が大事だ。どういうことかというと、黙って商品を置いておけば売れるような商品は魅力があり、だまっていても売れるから、売り子なんかどうでもよい。だから、商品の値段を上げて売り子の給料を下げる。一方、魅力のないダメ商品だと全く売れないから、有能な売り子を雇いダメ商品を売らせることになる。それを見事に売る人の給料は高くしなければならず、人が大事となる。概念に置き換えれば、商品がよければ商品が上位、商品がダメなら人が上位だ。給料の高低のしくみも、経営者の上位概念でできている。こんな使い方は今回のテーマから少しずれてしまうが、判断という行動の上には常に上位概念が必要となってくることを理解してもらいたいだけだ。ここでテーマに挙げたい上位概念は、自分の信念を哲学にして物事を判断してもらいたいということなので、1例にとどめておこう。
 ということで、哲学からの上位概念の話をしよう。一般的なサラリーマン生活の中では、よく二者択一という状況が生まれる。どちらを選択しても重い2つの選択肢の中から、どちらか一方だけを選ばなければならないというシチュエーションだ。実は、上に立つに従って、こういう状況が圧倒的に多く出てくる。自分の選択により未来が変わるという状況の場合、ストレスでへこたれそうになるものだ。そこに有効な決断を下さねばならない上司は、最良の決断としてどちらかを選ばなくてはならない。その場合、後々起こるであろう問題とその影響を、すべて計算して慎重に決断するはずなのだが、そう簡単にはいかない。損得という悪魔のささやきが、選択の影に常に見え隠れしているからだ。自分の保身や家族の安泰、さらには社会的地位をも担保にする覚悟が要るからだ。悪魔は常にそのことを耳元でささやく。それを吹っ切って最良の決断ができるかどうかが人生で試されるわけだ。

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