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「優しさ」と「甘さ」(8/9) ~男女間、親子間~ [哲学]

 前回までは会社内での優しさを説明した。優しさを武器にできるのは、仕事だけではない。人生における優しさが武器となる場面は、特に男女間だ。では、男女間の優しさとはいかなるものか。
 女性は、優しい男が好きだという。いつの時代もその言葉を聞く。それは古より同じ価値観であり続けているのだ。でもそれは、アニキ哲学おける「優しさ」はなく、「甘い」男のことを指しているのではないだろうか。自分に甘くしてくれる男、特に「自分だけに」だ。本当の優しさではなく、自分に都合の良い甘さが女性は好きなのだ。女性はそれがうれしかったりするものだ。そして女性とは、特別扱いが好きな生き物だ。だから、女性が好むのは優しさではなく、甘さだということになる。女性自身が、優しさの本当の意味がわかってない。本当の優しさとは厳しさだからだ。そこに甘さなど入る余地は全くない。自分に厳しいことを言ってくれる存在こそが優しい男となるのだが、「お前は化粧が下手だ」とか、「もっと若々しい服を着た方がいいぞ」とか、厳しいことを言う男なんか、女性は大嫌いなのだ。
 だから、男も惚れる親分肌の男がモテない。男が毛嫌いするようなズルい男がなぜかモテる。プレイボーイは、女性が好む優しさとは、「本当の優しさ」ではなく、それが「甘さ」であることがわかってる。女性にとっては、哲学だとか、行動軸だとかはどうでもよいのだ。
 女性が求める点は2つしかない。一つはビジュアルだ。ビジュアルは男も女もひじょうに大事だ。美男美女を求める生き物は地球上に人間だけだ。だからこれは、人間の原始機能になるわけだが、まあ、話がまた逸れるから、ここでは触れない。二つめは、自分を特別扱いしてくれる甘さだ。甘さがある男はうれしいのだが、誰にでも甘い男は好きじゃない。自分だけに甘い男がよいのだ。モテるという男は、ここにつけ込むのだ。
 しかしながら、すべての女性がそうだとは言わない。ある意味女性もズルい。甘さを求めるのは、あくまでも「恋愛対象」というカテゴリーの男だ。賢い女性は、結婚相手を選ぶ時には「甘さ」の優先順位はかなり下がる。真の優しさがあるかどうかを必ずチェックしているのだ。そこを見ていない女性は、結婚してから後悔することを賢い女性は皆知っている。まあ、女性は自分の彼氏を一度点検してみるとよい。
 もう一つ、本当の優しさが日常的に見ることができるシチュエーションがある。それは、子どもの対する優しさだ。親の優しさとは、一般的には「親の愛」と呼ばれるやつだ。「親の愛」は決して甘くない。どの国の親も子どもには厳しい。特に母親はうるさい。うるさくて厳しい。でも、母親が嫌いな人はこの世にいない。それは、母親の行動のすべてが、優しさの上に成り立っているからで、そのことは子どもも理解している。うるさい母親に育てられた子供は、自分が世の中に出たとき感謝する。だらしなく育たなくてよかったと思う。それは、自分が子供を持った時にはっきりと理解する。しっかり厳しく育ててもらったことに感謝するのだ。だから、母親が年老えた時、息子や娘は恩返しをしようとする。
 かわいいかわいいで育てたら、将来どんな人間になるかわかっているから、親は徹底的に社会のルールや道徳観念を教える。時には、親が持っている信念や理念なども教え込む。そうしないと、大人になって苦労するのがわかっているからだ。あえて厳しくする。ライオンが千尋の谷に子どもを突き落とすという。これが親の優しさであり愛と表現することもある。

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