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サラリーマンの謎「なぜ脱ぐことを強要されるのか」(1/4) ~会社は共産圏~ [哲学]

 女の話ではない、男の話だ。誤解があるといけないから、初めに言っておく。がっかりしたか?女にそんなことをしたら、今のご時世、セクハラで捕まってしまう。セクハラについては、「サラリーマンの敵シリーズ」でこき下ろすつもりだから、楽しみにしていてくれ。では、はじめよう。男が脱ぐ話だな。
 だれでも経験があるだろう。新入社員として会社に入ったら、なぜか必ず脱ぐ芸をやらされる。新人歓迎会という名の下に脱がされる。よく考えたら理不尽な話だ。新人歓迎会なら、新人が主賓だ。なのになぜか芸を強要される。で、ほとんどの奴は芸がないから、先輩から指示を受けそれをやれと言われる。いわゆる脱ぐ芸だ。たまに芸を持っている奴もいるが、面白くなければやはり脱がされる。結局は皆が脱ぐハメになる。それはお約束事だからだ。部長や課長あたりになると表だって強要はしないものの、脱がない芸が出ないと、「今年の新人は元気がないな」の一言が出る。この一言はまさに「脱げ」の命令で、先輩社員はそれを聞くやいなや目の色が変わり、新人に強要する。
 日本は自由主義のはずだ。人権をも否定する扱いだ。憲法でも保障されている。基本的人権の尊重は、日本憲法の柱のはずなのだが、そんなことは知ったことじゃないという雰囲気だ。そうなのだ、日本の会社という所はまことに理不尽な場所で、入社してしまうと何も通用しない。端から見るとまるでいじめなのだが、日本中のあちこちで平然と行われている。会社の外は資本主義だが、会社の中は共産圏だ。ここをはき違えると、会社生活は楽しくない。共産圏だと思って行動すれば、案外ストレスはたまらない。就職とは、この覚悟は必要だ。とりあえず儀式だと思ってうまくやるしかない。日本の会社は入社式で会社の一員となるわけではない。新人歓迎会を経てやっと仲間と認められるのだ。ここが日本の会社の特徴で、他のどの国の会社にもこんな風習はない。かつてアニキは他国で見たことがない。欧米人は、アフリカやニューギニアなどで行われている成人の儀式に近い感覚で、この日本の新歓の儀式を見ていると聞く。
 話がだいぶ逸れたから戻そう。この「脱げ」という圧力は、何も裸が見たいわけではないから、脱いだあとは先輩が命令することをこなさなくてはならない。通常は3つから選ぶことになる。①象さん、②ちょんまげ、③花火、この3つだ。以前のアニキブログ「とっておきの宴会芸」でも紹介したが、それこそ新人にとってはまさに地獄。知らない人のために、簡単に内容を説明しておこう。①象さんは「袋を広げる」、②ちょんまげは「同僚の頭に乗せる」、③花火は「毛に火を付ける」だ。これでわかんなければ、だれかに訊いてくれ。大概の人は知っているぞ。常識だからな。ま、こんなの喜んでやるのは、体育会出身者ぐらいなものだ。イケメンがもてはやされる昨今では、こんな旧態依然とした芸は、地獄以外のなにものでもない。
 いまや、アニキもやらせる側になっているが、気の毒だと思う時も多い。

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