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アニキの「信者論」(6/12) ~怠惰な営業マン~ [哲学]

 一方、自分のやっている努力がムダだと気づく営業マンがいる。すぐに効率を追求しようとする者達だ。ここのカテゴリーに属する奴らは、元から怠惰な奴が多い。だから、地道な努力もせずに、すぐに効率を求めようとする。営業に出ても、黙々と行動する地味なローラー作戦なんか絶対しない。そんなことはムダだとわかっているからだ。それより、とりあえず喫茶店にでも行って、一服しながらどうしたら効率よく成果をあげられるかを考えることをはじめる。傍から見ればサボっているわけだが、実はこのタイプ、短期的な実績は出せないが、長期で見た場合、じわじわと右肩上がりの実績を残す。長い目でみて、長期に及んでそいつの社内待遇を安定させてやれば、いずれは花が開く。だが、実績があがる前にダメ社員の烙印を押されるパターンも多い。長い目で見てやらないとダメなので、体育会系のモーレツ上司の部下には向かない。短期間でしか物事を評価できない上司では、結果を出すのが遅すぎると、評価されないからだ。
 でも、信者を作って末永く営業実績を残すのは、この効率追求型の怠惰な営業マンだ。このタイプのどこが評価できるのかというと、怠惰な性格のために手を抜くことを常に考えているからだ。要はサボりたいのだ。のんびり仕事をしたいから、どうしたら効率よく仕事ができるだろうかといつも真剣に考えている。サボることを真剣に考えているのだ。そうすると、いろいろ見えてくる。営業がモノを売っている状態では、毎回同じ努力が必要であることに気づく。なんとか、自動的に契約を取ることができないものだろうか?と常に考える。人間は考えれば考えるほど、いろんな知恵が出てくるものだ。考えることをあきらめた瞬間から知恵は出てこなくなる。そうこうしているうちに、ある日ハッと気づくのだ。商売は信者からしかもらえないということに。
 営業とはモノを売るんじゃなくて、「自分の信者を作ること」だと悟る。それをすれば、自動的に商売が持続することがわかるのだ。信者とはブログ冒頭でも説明したが、困った時に手を差し伸べてくれる相手だ。売り上げがなくて困った時に、頼みにいけばいい。そんな恒常的な人間関係を作ることが、最良の策であることに気づく。しかし、そのしくみをどうやって作っていけばいいのだろうか。
 同じ怠惰な営業マンであっても、実はまたここに二つに分かれる分岐点がある。失速する営業マンと伸びる営業マンだ。といっても、伸びるか失速するかは紙一重である。ほとんどは運が決めるといってもいいだろう。話は逸れるが、怠惰な営業マンの方が「運がいい」という事実がある。運の良さとは、努力の大小ではない。ここがわかってないと人生に失敗するぞ。詳しくは後日ブログ「運の良さ」で話そうと思うが、頑張ってる奴が運が良くて、頑張ってない奴は運が悪いのではない。頑張ってる奴の頭の中と怠惰な奴の頭の中を比べればいい。頑張ってる奴の頭の中には余裕がない。怠惰な奴の頭の中は余裕だらけである。この余裕こそが運の良さを決めることになる。

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