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夫婦の謎(7/12) ~道楽おやじ~ [哲学]

 最近は、男だって女性の潜在能力の高さにうすうす気づきはじめている。男は外で仕事さえしていればいいと思っていた時代もあった。が、やはり、家庭の問題に目をやると、いかに奥さんがしっかりと家をお守りしているかがわかる。家庭に目を向けると、いかに自分が家庭生活に協力していないかがわかってしまい、心苦しいのだ。だから、男はわざと家庭を見ないで、仕事に一生懸命というポーズを取る。心の中では奥さんに、「苦労をかけているな」ということも肌で感じているのだが、ここでそれを理解してしまうと、子どもへの協力だとか、家庭の雑務への協力だとかが自分に振りかかってくるのが予想できる。だから、見て見ぬ振りをして、普段から仕事で忙しいという態度をわざと見せる。残業だとか、飲み会だとか言いながら、実はそのほとんどは仲間うちの飲みだ。接待だとか言いながら、ほとんどは同僚などのお友達の飲み会なのだ。接待は週に2回もあったらカラダが保たない。神経を遣うからだ。接待のあとにも飲み直しという仲間内だけの飲み会で、接待の垢を落とす。普段から家に早く帰らない訳がここにある。
 さらにだ、休みの日も家に協力したくないものだから、唯一サラリーマンに許された公式な遊びである「ゴルフ」にうつつを抜かすのだ。ゴルフといえば、大概の家ではそれが免罪符となる。「ゴルフ=仕事」という方程式で洗脳している。よって、ゴルフに係わるすべてが仕事として通用することになる。ゴルフ道具という高級玩具も、ゴルフ練習という時間の浪費も、すべては仕事であるとの免罪符を受けているから、奥さんにとってはそこは治外法権なのだ。以前はアニキも少しゴルフをしたことがあるが、今では全くやらない。アニキ哲学に照らし合わせて分析していくうちに、ゴルフが好きではなくなった。この趣味ほど家庭をダメにするものはないと断言できたからだ。家庭の財力を疲弊させ、家族の関係も疎遠にさせる強大な負のパワーを持つ。まさに負の遊びと言えよう。ハッピーなのはオヤジだけで、家族は全員アンハッピーという、アニキ哲学を根底から覆す娯楽であり、この世の元凶である。本当にできた男は、こんなくだらない娯楽はしないものだ。ゴルフ場を全部潰して、そこにゴルフ会員が無農薬野菜でも作ればいいのだ。まあ、ゴルフ場の土壌は農薬で汚れているから、しばらくは無理かもしれないけどな。
 日本の多くのダンナは「金さえ稼げばいいんだ」みたいな考え方だが、「じゃあ、あんたは、家族が笑顔になるくらいの金を家に入れているのか?」とアニキは問いたくなる。それを実行している男はほとんどいないはずだ。一般の安月給のサラリーマンは、子どものミルク代を取りあげて、その金で飲みに行ったり、ゴルフ行ったりする。奥さんはそれが仕事の肥やしだと思っているから、家計が厳しくてもダンナの道楽の費用を優先して捻出する。そのためにやりくりが大変で、パートや仕事を持たなくてはならない。奥さんの涙ぐましい努力の賜物だ。この現実をちっとも気にせず、年貢のごとく家計から道楽銭をせびり取る。たとえ穏やかな顔をしていても、やっていることはまさに暴君。
 それゆえに、男は絶滅するとアニキは主張する。

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