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サラリーマンの武器「右左攻撃」(2/5) ~武器の使い方~ [哲学]

 「人の話を右から左に聴く」ことが、右左攻撃だ。じゃあ、なぜこれが攻撃になるのか。これが攻撃と言えるのかどうかは意見が分かれるところだが、確実に相手がダメージを受けるわけだから、武器だと考える。
 この武器のターゲットは上司か先輩だ。自分より立場が上の者に対して威力を発揮する。命令や教育など上からの力に対して効力がある。使い方簡単だ。人の話を右から左に聞き流すだけだ。上司や先輩のありがたいお言葉を聞き流すだけ。聴いて、「わかったか」と言われて、「わかりました」と元気よく答えるのだが、実行してはいけない。聞き流すわけだから、命令を実行してはいけないのだ。「なんだ、そんなことか」と思った奴は、大して世の中がわかってない。やることは簡単なのだが、やり続ける度胸が必要だ。1回目の命令は何とかできたとしても、2回目以降においてやり続けることはかなりの度胸が要る。相手は上司だ、言うことをきかなければ、次の手段に出てくる。言われる回数が増えるに従い、声のトーンは激しくなり、長時間の説教も覚悟しなければならない。体罰に近い状況になるかもしれない。それでも我慢して、右から左に聞き流す。この単純行動をやり続ける。上司と自分との根比べだ。ここで注意すべきことは、意地を張るわけではない。ただ聞き流すわけだから、平然とやらなければ意味がない。上司が真剣に説教する中で、ボーッと聞き流すような態度だ。
 すると、上司は次第にやる気がなくなってくる。そう、ここからが相手のダメージに変わる。いくら言ってもいうことをきかない部下に、悩むことになる。精神が弱るのだ。で、もうひとつ上司を悩ませるポイントがある。それは、右から左攻撃を出すのは、嫌いな上司のみとすることだ。嫌いじゃない上司には、普通に対応するのだ。こうすることにより、自分の言うことをきかないその部下が異常なのではなく、言うことをきかせられないその上司の指導力が問われることになるからだ。
 でもなぜ、その程度で上司は弱るのか。そんな部下はさっさとどこかへ異動させてしまえばいいではないか。そう思いがちなのだが、現実はそんなに簡単なもんじゃない。若造ひとりコントロールできないとなると、そこから上には上がれなくなる。企業とは上に行けば行くほど狭き門になる。どんな小さなゴシップだってマイナス要素になり得るからだ。だから、昇格が見えてるエリート上司ほど上司と部下の関係にこだわる。なぜなら、部門の長は組織作りがうまくなくてはならない。それは、マネジメントの基本であり、マネジメント能力を一番手っ取りアピールするには、上司部下の関係の円滑さだろう。なぜなら、上司と部下の関係がうまくいってる状況を作りたいがために、部下への接し方が慎重になっているからだ。だから、話のわかる上司という態度を取る。今の時代はパワハラだとか何ハラだとか、とにかくうるさい。部下が人事部に駆け込もうもんなら、そこの上司には大きなバッテンがつく。
 だから、穏やかに物事を解決しようとするため、諭すような説教をする上司が最近やたらと多いのだ。

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