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人間の仕掛け各論「人間関係」(8/12) ~第2の性質「膨らむ」 [哲学]

 次に、人間関係第2の性質は、「放っておくと大きくなる」ということだ。最初は大したことがない行き違いだが、それを野放しにしておくと、大きく育ってくるという性質だ。それは、風船のように膨らんでくる。そして最後に破裂するという感じだ。そう、人間関係の悪化は、知らず知らずのうちに「膨らむ」という怖い性質がある。
 世の中の大概のものは、放っておけば時間が解決してくれる。時間が経てば小さくなってゆく、若しくは消滅するというものだ。しかし、中には時間が解決してくれないものもある。その代表格は生活習慣病だ。まさに、人間関係とは生活習慣病と同じ性質を持つ。最初は些細なことが原因ですれ違う。そして、それが度重なると、段々と人間関係がギクシャクしてくる。ここで、厄介だと思いそのままにしていると、いつの間にか関係はさらに悪化していることに気づく。その間、何も話したり行動したりしていないにも関わらず、関係の悪さが熟成されているのだ。なぜこんなことが起こるのかというと、合わない相手との関係を絶ったからといって、相手との関係が消滅したわけではない。相手との関係を絶っていた期間中に、自分の心の中で合わないその相手が増幅されている。好きな人と会えないでいると会いたい感が増幅されて、会ったときの感激もひとしおだ。まあ、その逆版だと考えればよい。会いたくない人のことが自分の中で増幅されて、久しぶりに会った時は憎悪全開だ。
 そう、人間関係の悪さというものは、絶対に時間は解決してくれないのだ。アニキは生活習慣病と同じだと言った。生活習慣病は生活を変えない限り悪くなる一方だろう。それ以外には完全治癒はあり得ないのは、誰でも知っている。そう、生活の習慣を変えるのだ。じゃないと、入院・手術でカラダはボロボロとなり、その後の生活にもアレダメ、コレダメという制限のオンパレードだ。人間は、そういう例を横で見ているにもかかわらず学習しない。というよりは、横展開できない生き物だ。人生のそこら中に良い見本があるにもい関わらず、それを取り入れて横展開を図らない。仕事では常に部下に対して、「横展開だ、横展開しろ!」と声を張り上げてるくせに、プライベートの話は別なのだ。
 世の中の起こることはすべてに法則性がある。ひとつの例は他でも同じ結果になるものは山ほどある。人類はホモサピエンスが登場してから700万年も経っているのに、いまだに同じことを繰り返してる。文明の問題ではない、人間の心の問題だから科学の進歩は関係ない。700年前に起こった個人レベルの人間関係と現代で個人レベルで起こる人間関係にはほとんど違いがないはずだ。せいぜい、人間関係悪化の原因の違いだ。LINEでいじめられたか、口でいじめられたかの差だ。だから、700万年前の人類も人間関係を放っておいたら、関係悪化は増幅されていたのは同じなのだ。
 まあ、人間が愚かな生き物であるから、何度も生まれ変わらせる必要があり、輪廻転生は今も続いているのだ。

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