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アニキの「信者論」(12/12) ~「信者」とは自動化~ [哲学]

 ジジイの何がすごいかって、それは心が読めるってことだ。本当に読めるかどうかはわからない。アニキが思うに、それは人の行動心理を経験から理解しているからだと思う。長年の営業活動を通して、しぐさとか目線だとか、行動パターンだとかを分析して心を読む技術だ。ただそれは、経験からつかみ取った技ゆえに、体系的に説明はできない。ジジイの感性の問題だからだ。多くのパターンが経験という統計からできあがっている。自分だけの統計であり、ジジイの頭の中にあるのだ。これを教えてくれようって言ってんだ。頭下げても聞きに行くだけの価値はある。ノウハウを出し惜しみするようなタヌキジジイは別だが、ジジイのノウハウを吸収したいのならば、ジジイを一瞬崇めてみてもいいだろう。そこでノウハウを吸収できたならば、ジジイと同等の技能を持ったことになる。それをうまく使いこなせば、それが能力にまで高まる。そこにプラスで、若者ゆえの感性で捕らえた経験がある。ということは、若者の感性をプラスして初めてジジイを上回ることになる。ジジイという生き物は、教えたくてしょうがないのだ。
 で、ジジイがやってきたこと、それは、信者作りという作業だ。これは、職人の域にあるといえる仕事だ。まさに営業職人だ。実は営業マンも突き詰めると、大工や料理人と同じ境地を目指すことが本質といえるのだ。営業マンの技能は、大工や料理人と違って目に見えるものではないだけに、誤解されやすい。一見、何の技能もないように見えるからである。そう、営業マンの能力とは、注文を取る能力、契約を取る能力だ。そこにはいろんな技能が必要となる。数えれば切りがない。専門知識・話術・説得力などの交渉術や、演技力も不可欠だ。人間的な魅力も欠かせない。他の職人にはあまり重要視されないような技能も、営業マンには不可欠だ。いわば、営業マンことが真の技術職と言えるのだ。そして目指す目的は信者の獲得だ。何度も言うが、信者からしか本当の注文や契約は出てこない。信者からしか儲けさせてもらえないからだ。
 では、信者のどこがすごいのか?それは「自動化」だ。注文の自動化、契約の自動化など、信者を作ることにより、自動的に結果が出るしくみを作るということだ。これが信者を作る真の目的なのだ。毎回、見積もりで競合して安値で受注することに忙しくしている日常で、それを仕事だと思っているとしたら大間違いだ。それは、仕事ではなく作業である。そんなことをして疲弊した日常を過ごすより、信者に電話一本かけて、「どうしたら注文くれる?」と訊くだけでいい。信者なら、ポイントを教えてくれる。競合先の価格などの有益な情報や、受注するためにどう動いたらよいかのポイントだ。自分はただそれをクリアすればよいだけだ。ハードルが高くてクリアできなくても、落とし所を教えてくれる。逆に信者からは、勝手に特命で注文くれたりする。そんな自動化システムを構築することが営業の仕事だ。「信者を作れ!」という意味がここにあるのだ。
 信者はメリットづくしなのだが、デメリットもある。信者ができると、夜や休日が忙しいのだ。信者は子どもと同じだ。その遊び相手になってやらねばならない。でないと、信者は離れていってしまう。自分は利用されただけだと思ってしまい、離れていくだけでは終わらない。恋人と同じで、近しい関係だった者同士がこじれると、遺恨が残る。今までよかっただけに、マイナスな関係に振れる。関係は悪化してゆく方向に向かうから要注意だ。信者に成り立ての場合は特に注意が必要だ。赤子のごとく、かなりかまってやらないといけない。信者獲得を目標としたならば、人間関係での怠け癖だけは直さないといけない。
 人生において、釣った魚に餌をやらないという対象は、奥さんだけで充分なのだ。


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